ぷりぷりとした透明感のある葉が特徴の観葉植物「ハオルチア」。宝石のように美しく、生育も比較的簡単なことから人気の観葉植物の1つです。
本記事ではハオルチアの種類や基本的な育て方についてご紹介します。
ハオルチアとは
ハオルチアとはアフリカ南部に自生する多肉植物。
自生している種は現在約100種類前後とされており、その中でも「軟葉系」と「硬葉系」の2種類に分類されます。
軟葉系のハオルチア
ハオルチアと聞いてこちらを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。軟葉系のハオルチアは、プリっとした葉と透明な「窓」が特徴です。
人気の軟葉系を2種類ご紹介します。
オブツーサ
ハオルチアの定番ともいえる種類です。オブツーサの特徴は丸みのあるぷりぷりとした葉っぱ。透明感も高く人気です。
マキシマ
クーペリーとも呼ばれる種類。オブツーサよりもはかなげな印象。
硬葉系のハオルチア
つづいて硬葉系のハオルチアです。硬葉系のハオルチアはざらっとした質感と、シャープな葉が特徴。背が高く立ち上がるような株姿の種類が多いです。
こちらも2種類ご紹介します。
ヘレー
ハオルチアの中でもアロエに見た目が近い種類。葉は先端まで硬く、触ると痛いくらいです。
ミニマ
短めの濃い緑色の葉っぱに白の斑点がついたかわいらしい種類。こちらも人気です。
ちなみに筆者は軟葉系ハオルチアの宝石のような見た目に惹かれてハオルチアを集め始めました。が、すぐに硬葉系ハオルチアも好きに。どっちかだけを重点的に集めるというのも面白そうですね。
ハオルチアの育て方
ハオルチアは南アフリカ南部の乾燥地帯が原産の植物です。そのため、乾燥地帯での環境を再現することが上手く育てるコツとなります。
土
ハオルチアは水はけのよい土を好みます。基本的には市販の多肉植物・サボテン用の土を使用すれば問題ありません。
自分で配合したい場合には、水はけのよい赤玉土や鹿沼土などを多めに配合するのがおすすめです。
置き場所・日当たり
明るい窓際に置くとよく育ちます。
ただし、買ってきて間もないうちは直射日光は避けてあげましょう。特に室内で管理されていたハオルチアを直射日光に当ててしまうと、葉焼けを起こす恐れがあります。
はじめは窓から少し離した位置に置き、様子を見つつ徐々に明るい方へ移動させていくといった工夫が必要です。
水やり
水やりは一般的な観葉植物よりも少なめで大丈夫です。生育期の春や秋は週に1回程度、休眠期の夏や冬は月に1回程度が水やりの目安となります。
ただし、水やりの頻度はお住まいの地域や日当たりによっても変わります。毎日、ハオルチアの様子を見てあげることの方が重要です。具体的には、葉にしわが寄ってきているようなら水やりのタイミングです。
肥料
肥料は生育期の春と秋に、月に1~2回のペースで与えましょう。休眠期の夏と冬には基本的に肥料は必要ありません。
ハオルチアの魅力は?
筆者が思うハオルチアの魅力は以下の3つです。
- 見どころが多い
- 育てやすい
- 種類が多く、そのどれもが個性的
魅力①見どころが多い
まず見どころ、つまり鑑賞ポイントが多いです。
一例をあげると、
- 窓の透明感や模様
- 白い斑点・帯模様
- 幾何学的な株姿
などが挙げられます。
▼軟葉系ハオルチアにみられる「窓」
▼ロゼット型の株姿も魅力
▼白い帯模様が特徴のハオルチア「十二の巻」
▼白い斑点がかわいいハオルチア・ミニマ
魅力②育てやすい
ハオルチアは一般的な観葉植物と比べて、水やりをそれほど必要としません。多少の乾燥には耐えられるため、初心者でも育てやすいこともハオルチアの魅力です。
ハオルチアの自生地は南アフリカ南部。ステップ気候~地中海性気候に当てはまります。日本でいうと春と秋が生育にぴったりな気候です。寒さにも暑さにもある程度の耐性があります。
ただし、冬と夏は生育が緩やかにはなるため、水やりは控えめにしてあげましょう。
魅力③種類が多く、そのどれもが個性的
実は、ハオルチアは3つの属にまたがる植物の総称です。具体的には以下の3つ。
- ハオルチア属
- ハオルチオプシス属
- トゥリスタ属
軟葉系ハオルチアはほとんどがハオルチア属に含まれ、硬葉系ハオルチアはほとんどがハオルチオプシス属、またはトゥリスタ属に含まれます。
何が言いたいのかというと、ハオルチアと一口に言っても種類やバリエーションは様々であるということ。
さらに、同じ原種のハオルチアであっても育つ環境によって株姿が違ってくることも。そのため、専門店などでは、採取地が記載されている場合もあります。
コレクション的な楽しみ方ができるのもハオルチアの魅力です。
ハオルチアを買う場所・選び方は?
買う場所は欲しいハオルチアの種類によって選ぶと良いでしょう。以下の通りです。
▼多く流通している人気のハオルチア
- 園芸店
- ホームセンター
- 楽天やAmazonなどの通販サイト
▼マニアック・希少なハオルチア
- 専門店
- メルカリやヤフオク
- 愛好家同士の交換会
また、健康なハオルチアを選ぶポイントは以下の通りです。
- 葉が徒長しておらず(ひょろひょろと間伸びしていない)ギュッと詰まった株姿をしている
- 用土に接する下葉が枯れたり、腐ったりしていない
- 色艶がよい
筆者ははじめてのハオルチアはメルカリで購入しました。
しかし、メルカリではほとんどが「苗のみ(土や鉢は無し)」での販売です。その時は生育が鈍い11月だったため、根付いてくれるか不安でした。
初心者が冬や夏に購入するという場合は、鉢植えされているハオルチアの購入をおすすめします。
ハオルチアを買ってきた後にやるべきことは?
ハオルチアを買ってきた後は、株を新しい環境に慣れさせてあげる必要があります。具体的にやるべきことは「遮光」です。
とりわけ、ホームセンターや園芸店の屋内や日陰で管理されていたハオルチアは、いきなり日当たりの良い場所に置くと葉焼けや変色を起こしてしまいます。
買ってきてしばらくは園芸用の遮光ネットなどを使って日差しをやわらげてあげましょう。湿らせたティッシュをかぶせておくのでも大丈夫です。
また、これまでにもハオルチアや他の多肉植物を育てたことがあるという方は、タイミングを見て植え替えをするのがおすすめです。
用土が変わると水はけや水持ち、つまり育て方が変わります。思ったよりも水枯れが早くてハオルチアがしぼんでしまった…という事態にも。
早めに自分が使い慣れた用土に植え替えてあげましょう。ただし、生育がにぶる夏や冬の植え替えは避けてください。
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