ネフロレピスは中南米を原産とする、ツルシダ科ネフロレピス属の観葉植物です。
シダの仲間の一種で、長く伸びた枝葉が頭を垂れている特徴があります。南国や熱帯を思い起こさせるその姿から観葉植物として普及しており、近年はスコッチやダッフィー、ツデーなどの園芸品種が人気沸騰中です。
今回はネフロレピスの育て方をご紹介します。
ネフロレピスとは
ネフロレピス属は熱帯から亜熱帯に30種があり、日本にもタマシダなど3種が自生しています。
観葉植物としてよく栽培されているのは、ネフロレピス・エクサルタタの園芸品種ツデータマシダです。高さ20~30cm程度で葉が波打っています。羽状に葉茎を伸ばして、びっしりと葉をつけます。
全体としてみると、葉茎が垂れ下がって優雅な姿をしています。そのため吊鉢によく用いられます。様々な種類がありますが40~50cmくらいの大きささのものが多く、やや広い場所が必要になります。
また、古くからあるボストンタマシダの斑入りともいわれる‘ハッピー・マーブル’は、葉に不規則に黄色の斑が入ります。日本に自生するタマシダはほふく枝に塊茎がつくことで、セイヨウタマシダと区別ができます。
羽片がとがっていない‘ダッフィ’や、葉の先端が分枝する‘ペチコート’などの園芸品種もあります。葉が長く下垂するネフロレピス・ペンドゥラは、原産地の中米では「ケッツァールの尾」と呼ばれています。
ネフロレピスの種類
- ツデータマシダ
高さ20〜30cm程度で葉が波打っています。‘ツデー・ジュニア’と呼ばれることもあります。 - ネフロレピス・エクサルタタ‘ハッピー・マーブル’
葉に不規則に黄色の斑が入っているのが特徴です。 - タマシダ
日本に自生する種類でほふく枝に塊茎がつきます。 - タマシダ‘ダッフィ’
羽片がとがっていないのが特徴です。 - タマシダ ‘ペチコート’
葉の先端が分枝するのが特徴です。 - ネフロレピス・ペンドゥラ
中南米原産で葉が長く下垂しています。
ネフロレピスの育て方
ネフロレピスの生育温度
また、気温が15℃以下になると休眠期に入り、気温が10℃以下で枯れてしまいます。 屋外で栽培する場合は、15℃以下になったら室内に取り込みましょう。
ネフロレピスの置き場所
風通しの良い日当たりが好きなネフロレピスは、屋外で栽培すると青々とした葉になります。耐陰性もあるので室内で育てることも可能です。
春から秋は屋外でも栽培できますが、夏は直射日光を避けたような場所に置きます。 その他の季節は、室内の明るい場所に置きます。
ネフロレピスの水やり
春から秋の高温期間中は、鉢土を乾かさないようにたっぷりと水を与えます。夏は、株の上から与えると葉が蒸れて枯れることがあるので、鉢のわきから鉢土に与えるようにします。冬は、乾かし気味に管理し、鉢土が乾いてきたら与えるようにします。
ネフロレピスの肥料
春から秋の生育期に緩効性化成肥料を2か月に1回施します。または、速効性の液体肥料を1週間~10日に1回施すのも良い方法です。
ネフロレピスの剪定
ネフロレピスを育てる上で大切なのが、定期的な剪定です。
ネフロレピスは、もりもりと茂る植物なので、内側の葉が茶色く枯れ込むことが多くあります。そのままにしておくと、風通しが悪くなり、日も当たらないため枯れ込みがひどくなります。
そして細かな葉がどんどんと落ちて土の上などに積もり、害虫が住みつく原因になったり土の渇きが悪くなり根腐れの原因になったりしてしまいます。
そのため、1週間に一度は葉の中心をチェックし、ハサミで根元から幹の部分をカットしてあげたり、茶色くなってしまった葉の部分だけを手で摘んで剪定してあげます。
ネフロレピスが枯れる原因と抑えるべきPOINT3
POINT1 直射日光による葉焼け
ネフロレピスは、光に当たりすぎると、葉が白っぽくなったり、洗礼されたように見えたり、葉先が黄色や茶色に変色してパリパリになったり、成長が早すぎて自活できなくなったりすることがあるようです。
その原因の一つとして、直射日光に当たり過ぎということが考えられます。夏場は特に日差しが強いため、直射日光が当たらない場所で管理すると良いでしょう。
また、一度葉焼けを起こしてしまった葉は元に戻らないため、根本から切り落としてあげましょう。
POINT2 室内栽培の根腐れ
ネフロレピスは、基本的には乾燥を嫌うため、水やりは定期的に行いますが、室内栽培の場合、受け皿に溜まった水が根腐れを引き起こす恐れがあるため、毎回捨てるようにしましょう。
POINT3 ハダニやアブラムシの害虫被害
温暖な4月以降によく発生し、葉裏や枝に寄生して栄養を吸収することで株を弱らせてしまいます。発したら散水するか薬剤ですぐに駆除しましょう。
まとめ
鉢から飛び出るような形で成長してくれるネフロレピス。
珍しい植物で、我が家の植物の中でも褒められることが多い植物です。
今回ご紹介した抑えるべきPOINTを意識してコツを掴めば、とても育てやすい植物です。
あまり園芸店で見かけることはないかもしれませんが、もし見かけたら観察してみてくださいね!
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