真夏に咲くイメージのトロピカルな美しさをまとうデュランタ。
実は開花のピークは、お盆過ぎから初秋にかけてという場合が多いのです。常緑性花木で半つる性のデュランタも、これからが見頃みたい。デュランタの品種や育て方のコツについて解説します。
デュランタとは
デュランタは南アメリカを中心におよそ30種が知られています。その中でも一般的に栽培されているのはデュランタ・レペンスという種です。単にデュランタというと、本種を指すことが多いです。
レペンスはフロリダのキーウェスト島~ブラジル ・西インド諸島に分布する熱帯性花木で、日本には明治の中頃に入ってきました。和名はハリマツリで、そのほかにタイワンレンギョウとも呼ばれます。常緑樹ですが、日本では冬に低温で落葉することが多いです。大きくなると高さ6mになり、枝は垂れ下がったり、這うように伸びることもあります。原産地では、庭木や生垣として用いられます。
一定の気温があれば季節に関係なく開花します。花色は青紫で垂れ下がる花茎に径1cmほどの花を房状に咲かせます。
デュランタの特徴
デュランタは藤色や白の小花が集まって房状に垂れ下がって咲く人気の熱帯花木で、夏の鉢物としてよく流通しています。また、観葉植物として観賞される品種も一般に出回っており、沖縄などの熱帯地域では生け垣としてよく植えられています。丈夫で開花期間が長く、霜に当てなければ戸外でもよく冬越しするので、暖地では庭木として植えることができます。
デュランタの種類
タカラヅカ
藤色に白い縁取りが入る美しい品種です。鉢物としてよく流通しています。
タカラジェンヌが正装した袴姿を思わせることから、名づけられました。
お花を楽しむ品種の代表的なもので、他の品種に比べてあまり大きく育たないため、鉢植えでも育てやすい品種です。
タカラヅカの中でも香りが強く、少し紫色が濃いものはパープルラブという名前で販売されていることもあります。
アルバ
花色が涼しげな白色の品種です。
アルバの中でも特にお花の香りが強いものは、ホワイトラブという名前で流通していることもあります。
ライム
その名の通り、明るいライム色の葉をつける品種で、観葉植物として流通しています。
淡い紫色の花を咲かせますが、葉を鑑賞するために品種改良されているため、他の種類と異なり、花付きが悪いです。
デュランタの育て方
デュランタの生育温度
デュランタの生育適温は20〜30℃です。
また、植え替えを行う場合も5月~6月頃が安全です。 ボリユームのある姿に育てるためにはできるだけ早く植え替えした方が良いでしょう。 植え替えの頻度は1〜2年に1回程度です。
デュランタの置き場所
日光がよく当たる場所が適します。日光不足になると花つきが悪くなるので注意してください。ただし、真夏の直射日光はデュランタにはきつすぎて葉が黄ばんだり焼けてしまうことがあるので、鉢植えは明るい日陰に移動させます。
特に葉が明緑色のライムや斑入り種は葉焼けしやすいので注意しよう。
庭植えにする際は、水はけが悪い場所は避けたほうがよく開花します。
デュランタの水やり
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水をあげてください。
特に成長期で暑い時期は乾燥しやすいので、7月から9月の天気の良い日には、毎日あげるようにします。
夏の暑い時期なので、日中の水やりは避けて、朝夕の涼しい時間帯にあげましょう。
地植えをした場合は、植えつけてから根付くまで、およそ2,3ヵ月の間は鉢植えと同じように、土の表面が乾いたらたっぷりあげるようにしてください。
また、真夏で何日も雨が降らず、土がひび割れてきてしまうようなときには、適時水やりをしてください。
鉢植えの場合は、鉢の中まで乾燥したらたっぷりあげてください。
室内で育てていると暖房などで意外と乾燥しがちなので、こまめに様子を見てあげてくださいね。地植えのまま冬越しする場合は、特に水やりをする必要はありません。
デュランタの肥料
春から秋の成長期に緩効性の化成肥料を規定量置き肥として施してください。たくさん与えると枝葉がよく伸びて大きくなりますが、花付きは悪くなります。
デュランタの剪定
剪定後もお花を楽しむためには、花が咲き終わった枝を、咲き終わった花のすぐ下の部分から剪定してください。また、デュランタが大きくなりすぎてしまったときや、形が乱れてきたときには春先か冬前に少し大胆に剪定をしましょう。
花が咲き終わった秋か、新芽が展開する前の春先が剪定の適期です。
根元から勢いよく伸びているシュートという枝は、花がつきにくいので根元から取り除いてしまってください。
全体の形をみて、飛び出している枝や込み合っている部分の枝を剪定すると、すっきりとした姿になるよ。
花が咲き終わったら枝先を少し切るとまた開花します。切ったあとは肥料とあわせて、さらに液体肥料も1週間に1回程度施すと次の開花が早くなります。
まとめ
今回はデュランタの種類や育て方などについてお話ししました。
デュランタの種類は、お花を楽しむタカラヅカやアルバ、葉を楽しむライムなどがあります。
育て方のポイントは、日当たりと水はけのいい所で育てる。夏場は乾燥しやすいので毎日水をあげます。
色々な楽しみ方ができるデュランタ、お好みの種類を見つけて、爽やかなお花や美しい葉を楽しみましょう。
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