雑貨屋に飾られていた飾りのような植物。土や水やりは必要なさそう。
エアープランツには、そんな漠然とした印象を持つ人が多いのではないでしょうか。
ですがエアープランツに水やりは必要なのです。
またエアープランツの種類によっても育て方はそれぞれなのでその特徴とともにご紹介します。
エアープランツとは
エアープランツの正式名称はティランジアといいます。
パイナップルの植物です。北アメリカ南部から南アメリカの森林や山、砂漠などに分布し、原種は700以上、園芸品種を合わせると2000種を超えるといわれています。
多くは葉の表面から水分を吸収し、樹木や岩などに着生して成長します。
土がなくても空気(エアー)中の水分で育つことから、エアープランツと呼ばれるようになりました。
どうして土がなくても育つのか
ですが植物なので水やりがいらないわけではないんです。
長期間水を与えなくても枯れづらいなど、乾燥に耐えるものも多くありますが、種類によっては水を好むタイプもあります。
エアープランツの成長には長い年月がかかります。
そのため日本には、現地の圃場で播種から10年以上成長させたものを運んでいます。
銀葉種の特徴は、乾燥から身を守るトリコームという鱗りん片に覆われているので葉が銀色っぽく白い粉が吹いたように見えるという特徴があります。
この銀葉種は乾燥に強いです。
緑葉種の特徴は、強い日差しを嫌い、水を好みます。
トリコームが銀葉種と比べて少なく、葉は緑色に見えます。
エアープランツの種類〜銀葉種〜
- キセログラフィカ
葉が大きくカールし、ボリュームがある。存在感があり、「エアープランツの王様」と呼ばれることもあります。 - ハリシー
花付きが良く、紫色の花と銀葉のコントラストが美しいです。 - テクトラム
トリコームが非常に長く、ふわふわとした草姿をしています。 - ブッツィ
株全体にまだら模様が入る。花は明るい紫色。水不足だと葉先が枯れるので注意してください。 - イオナンタ イオナンタ
イオナンタは「スミレ色の花」の意味。丈夫で育てやすく花もきれいなので人気があります。 - セレリアナ
つぼ型の大型種。ぷっくりとして愛らしく葉の触り心地が良いです。 - イオナンタ・ルブラ
葉の表面に持った白い鱗片が特徴の銀葉系の仲間です。 - ウスネオイデス
つる性で成長が早い。葉が細く乾燥しやすい。緑や黄色の小花を咲かせます。 - ストレプトフィラ
葉は水を多くやると真っすぐに、少ないと丸くなるので好みに応じて形が作れます。
エアープランツの種類〜緑葉種〜
- ブルボーサ
つぼ型の代表的な人気種。特に水分を好むのでテラリウムなどにも合います。 - プセウドベイレイ
つぼ型。葉裏の筋が目立つ。別種のベイレイの名で流通していることが多いです。 - ベルティナ
開花すると葉が赤くなる。丈夫で育てやすいので初心者にもお薦めです。
エアープランツ育て方
エアープランツの生育環境
エアープランツは風通しのある明るい日陰を好むので、屋内の風通しの良い日陰の環境が適しています。
ただし寒さには強くないので、最低温度が10℃付近になり始めたら暖かい場所に移動させることが大事です。
室内で育てる場合は、直射日光の当たらない風通しの良い環境で育ててください。
エアープランツの水やり
春〜秋の暖かい季節は、朝夕の涼しい時間帯に週に3回霧吹きでしっかりと全体を濡らして水分を与えましょう。
葉のカールが強くなってきたら水が欲しいというサインです。 気温が10度を下回ったら、霧吹きでの水やりを週に1回の頻度に減らしてもOKです。
エアープランツを育てる容器
ヒンメリやガラスの容器で育てると良いでしょう。
特にヒンメリは風通しの良い容器なので湿気に弱いエアープランツを乾燥させながら育てることが可能です。またどちらもインテリアとしてお洒落に飾れますね。
エアープランツの増やし方
エアープランツは、株分けと種まきで数を増やします。
ただ、4~5年もの長い時間をかけて育てないと花を咲かせないことから種はめったに手に入りません。
はじめての方は、まず株分けで数を増やすのが簡単なのでおすすめです。
株が大きく生長し、花が咲いた後にできる子株を手で分けていきます。
株分けした後の親株は、花が咲いて1~2年後に枯れてしまうので、取り除いてください。
あとは、通常の株と同じように育てます。
エアープランツが枯れる原因
水やりが少なくて枯れる
エアープランツは水をほとんど必要としない手間いらずの観葉植物として人気がありますが、エアープランツも植物です。
変化がわかりづらいですが、水やりをサボっていると枯れてしまいます。
種類によっても違いがあるので必要な分の水は与えてあげてくださいね。
水やりのしすぎで根腐れを起こし、枯れてしまう
エアープランツに毎日水やりをしていませんか。
水が足りないのもよくありませんが、水が多すぎてもエアープランツは枯れてしまいます。
気温が上がりやすい夏は、たった1日で根腐れをすることも珍しくありません。
蒸れないよう風通しのよい場所で管理しながら、水やりを行ってください。
まとめ
- エアープランツは風通しの良い容器に入れて育て、暖かい日陰を好む。
- 水やりは霧吹きで週に2回以上。やりすぎに注意。
- エアープランツは主に株分けで数を増やす。
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