コウモリランは、ビカクシダという別名でも呼ばれている観葉植物です。
比較的お手入れ方法が簡単なので初心者の方でも育てやすいです。
今回は、コウモリランの育て方や枯らさないコツ、お手入れ方法などをご紹介します。
コウモリラン(ビガクシダ)とは
ビカクシダは世界中の熱帯地域に分布する着生シダ植物で、「コウモリラン」とも呼ばれています。「コウモリラン」と呼ばれる由来としましては垂れ下がる葉を「羽ばたくコウモリ」に例えたものだと言われています。
野生のコウモリランは熱帯地域の樹木に根をはって着生しています。時には一本の木にびっしり着生しています。
ビカクシダは変種や交配種などが多く存在し、人気も年々増えています。1株だけでもかっこいいのですが、丸く群生にしたビカクシダはとても迫力があります。自生地では樹木に着生しており、大きな群生株が1つの木に複数ついていたり、枝がビカクシダで覆われていることもあるそうです。数十年生きた大型種のビカクシダは人の背丈を超える事もあり、まさにモンスター級のシダ植物です。
コウモリランの特徴
独特な姿形から人気のあるビカクシダ。その姿を形作っているのが、株元に張り付くように広がる貯水葉と鹿の角のように前に伸びる胞子葉です。
貯水葉には水分や養分を蓄える性質があり、胞子葉はシダ植物としての胞子を作る性質があります。品種によって貯水葉と胞子葉には様々な葉姿があるため、おしゃれなグリーンインテリアとしてファンの多い植物です。
栽培する環境に合った品種を選び、育て方のコツを掴めば栽培は難しくありません。葉は着生状態の形を目指して展開するので、板、コルク、ヘゴ等の着生材に仕立てて栽培すると自然で美しい草体に仕上がります。
コウモリランの育て方
コウモリランの生育温度
コウモリランは寒さに弱いため、温度が10度以上の場所で育てることが大切です。 夏の直射日光だけでなく、気温にも注意し、冬場は窓からすこし遠ざけて暖かい室内に置いてあげると元気に育ってくれます。
コウモリランの置き場所
コウモリランは、日当たりと風通しが良い場所で管理します。
日当たりが悪いと葉が茶色く枯れてしまったり、病害虫の被害にあいやすくなったりすることもあります。また逆に夏の直射日光に当たると葉焼けすることもあるため注意が必要です。
コウモリランの水やり
1週間に1回程度水やりをしてください。
シャワーで優しく水苔と株全体を湿らせることがポイントです。
生長期の4〜10月の間はたっぷりと水を与えますが冬は土や水苔の表面が乾いてから2~3日後に水やりしてください。 乾燥気味に管理すると根腐れ防止だけでなく、植物体内の水分含量を減らし耐寒性を上げることができます。
小さいビカクシダは乾燥に弱いので冬場は葉水を多めに行ってください。
コウモリランの肥料
コウモリランは春〜夏(5月〜9月頃)にかけてが生育期なので2〜3ヶ月1回程度、粒上の緩効性肥料を置き肥します。
秋頃〜冬(10月〜)は生育が止まる時期ですので、肥料は必要ありません。耐寒性は強くないので、室内の日のあたる場所で管理します。
液体肥料の場合は、水やりの代わりとして、水で希釈した液体肥料を容器に張りコウモリランを漬け込むように水を与えます。
コウモリランのお手入れ方法
コウモリランは、2~3年に1度植え替えをすることで元気に育てることができます。また、株分けや胞子から増やすことも可能です。
コウモリラン株分けで増やす
コウモリランは、株分けすることで数を増やすことができます。
親株の貯水葉の下から出てきた子株の葉が3枚以上あれば切り取り、ヘゴ板や鉢に植え替えます。5~8月頃が適した時期です。1ヶ月間ほど、明るい日陰に置いて育てましょう。
コウモリラン胞子から増やす
コウモリランは胞子から増やすこともできます。
20度くらいの気温を常に保つようにして、明るい日陰に管理してください。表面の土が乾きそうだと思ったら、霧吹きを使って湿らせます。
目に届きやすい場所に置き、土が乾かないように注意しましょう。成功すると発芽して、たくさんの芽がでてきます。
コウモリランが枯れる原因は?
コウモリランが枯れる原因の一番は根腐れです。
そもそも根腐れとはどのような状況なのでしょうか。
水を与えすぎたこと、風通しの悪い置き場所によって根腐れします。
実はコウモリランは水を必要とするのですが、すぐに乾燥することを好む植物なので土の代わりに水苔を使って栽培するのが好ましいでしょう。
夏になるとつい水を与えすぎてしまうこともありますが、根が常に水分と接していることで息ができなくなりますので根腐れの原因になるのです。また、出来るだけ中心部分に風を与えるようにしましょう。
冬場のコウモリランは弱いため、水やりには注意しましょう。
たくさん水をあげてしまうと寒さで根が冷えてしまい凍えて根腐れの原因になってしまいます。冬に外に出しっぱなしにしないで屋内に移動させてあげましょう。
まとめ
コウモリランは、独特なユニークな葉を持つ観葉植物です。もともと熱帯地域で自生している植物なので、水やりも少なめで大丈夫です。簡単なお手入れなので初心者の方でも十分育てられます。
しかし、水やりや温度管理など間違った方法で育てていると、枯れてしまうこともあるので注意が必要です。今回ご紹介した必要な生育環境と枯らさないコツなどの育て方と、お手入れ方法を参考にして、ぜひ元気なコウモリランを育ててくださいね。
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