シルクのように幾重にも重なる花びらを咲かせるラナンキュラス。
その花の色は様々で、鮮やかな色からシックな色までとても豊富です。
また、水揚げにも良いので切り花にも適していて、用途も多彩です。
今回はそんなラナンキュラスについて上手な育て方や、気をつけるべき病害虫についても詳しくご紹介します。
ラナンキュラスとは
ラナンキュラスは早春から春にかけて開花の多年草の球根植物です。秋に球根を植えて開花時期は3~4月、夏の高温期は休眠します。
ラナンキュラスの仲間は北半球に400種の分布があります。 その中で球根を作るものは少なく、ほとんどのものが宿根草です。
ラナンキュラスの学名の由来は、葉っぱが「カエルの足」に似ていること、またラナンキュラス属の多くが湿地帯を好むことから、ラテン語でrana (カエル)が語源となっていると言われています。ただし園芸用として流通しているラナンキュラスは加湿を苦手とします。
ラナンキュラスの特徴
ラナンキュラスとは 薄紙を何枚も重ね合わせて作った造花のような花びら、ラナンキュラスは満開になると、薄紙のような艶やかな花びらをそよ風に優雅に揺らして春を知らせます。
また、近頃のラナンキュラスは品種改良が進み、咲き方、色数がとても豊富です。そして薄紙のように繊細な花びらが幾重にも重なった花が、光と温度に反応して開く姿がとても魅力的です。毎年新品種が作り出されるほど人気のある花です。
ラナンキュラスの育て方
ラナンキュラスの生育温度
ラナンキュラスは秋植えの球根植物なので 涼しい気候を好み、開花株は5℃以上で冬越しをさせます。 また、高温多湿が苦手で、夏は休眠期に入ります。 その為、球根は涼しくなってから植えつけるようにしましょう。
ラナンキュラスの置き場所
ラナンキュラスは、日当たりのよい乾燥した水はけの良い場所が好きです。 ジメジメした場所で育てると、弱って病害虫の被害にあうことがあります。 また、屋外だと雨に当たり、球根が腐って枯れる場合があるので、梅雨の時期などは特に気をつけましょう。
厳冬地でも日中の気温が0℃以上あれば、昼間は戸外で日に当て、夜間のみ室内に取り込むのが理想です。 また、乾燥を好む植物なので雪や霜、雨には直接当てないよう気を付けましょう。
ラナンキュラスの水やり
ラナンキュラスは多湿が苦手な植物です。かといって乾燥のしすぎも枯れてしまう原因になりますので注意して行いましょう。
水やりの頻度は控えめに、鉢土の表面が白っぽく乾いたら、株元にたっぷりと与えます。
季節や天候にもよりますが、目安としては、週に1〜2回です。
またとても繊細な花びらなので、水やりの時は水が花にかからないように根元に向けてあげるとより花持ちも良くなります。
ラナンキュラスの肥料
ラナンキュラスのような植物はたくさんの綺麗な花を咲かせるため、たくさんの養分を必要とします。鉢植え、庭植えともに、元肥として緩効性化成肥料を施します。
追肥にも緩効性化成肥料を施します。冬期から咲いている場合は、液体肥料も定期的に併用して肥料切れをさせないようにしましょう。追肥は3月末で止め、葉が枯れる前に肥料が少なくなるようにしたほうが、球根が腐りにくくなります。
ラナンキュラスの剪定・切り戻し
花が咲き終わったら、葉の付け根の部分で剪定します。
ラナンキュラスの病害虫
- アブラムシ
時期としては3〜9月に植物の汁を吸い、栄養をとってしまう為、生育に悪影響をもたらします。予防としては、アブラムシが発生する時期は特に定期的に殺虫剤を撒くなどして対策しましょう。
- ヨトウムシ
ヨトウムシは体長1〜5cmくらいの大きめなイモムシで、
ヨトウガ、ハスモンヨトウなどの蛾の幼虫です。
ヨトウムシは葉脈だけ残して葉っぱを食べてしまうので、葉っぱが薄くなったように見えます。
また、ヨトウムシの難点が昼間は土の中に隠れて夜になると葉を食べに来るという性質があります。
予防法としては、こまめに葉の裏を確認して、卵の段階で駆除すると良いでしょう。
それでも被害に遭ってしまった場合は、昼間に土の中を掘り返してみて発見できたら取り除きましょう。
また、殺虫剤などを使ってみると良いです。
肥料のあげすぎには注意しましょう。
まとめ
ラナンキュラスは幾重にも重なった、明るい花弁が魅力的な秋植え球根です。近年、切り花用品種を中心に改良が急激に進み、花色だけでなく花形も変化に富んだ品種、香りのよい品種が登場しています。
とても綺麗なお花を咲かせるので、今回ご紹介した予防や対策を参考にして、病害虫には気をつけて上手に育てていきましょう。
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