虫除け効果も期待できるゼラニウムは初心者の方でも育てやすく、花や香りで楽しむことができると人気な植物です。
今回はゼラニウムを綺麗に育てる栽培方法をご紹介します。
ゼラニウムとは
ゼラニウムとは、フウロソウ科ペラルゴニウム(テンジクアオイ)属の多年草のこと。 数百種の品種が存在し、花の色も赤やピンク、サーモンピンク、白など様々ですが、香料として使用する品種はローズゼラニウムと呼ばれ、スペイン、イタリア、モロッコなど様々な地域で栽培されていますが、エジプトと中国が最も大規模です。
ゼラニウムの特徴
ゼラニウムは四季咲き性のため、温度さえ保てれば一年中美しい花が楽しめます。 茎は多肉質で太く、高性種では半低木状になります。 花色が豊富で、鮮紅色、暗赤、ピンク、サーモン、白、赤紫、淡黄色などがあります。 花形も一重咲きのほか、半八重咲き、八重咲き、花心まで花びらが重なる千重咲きとバラエティ豊富です。
葉っぱがざらざらとしており、触るとバラのような香りを放ちます。 花から香りがするイメージがありますが、香料は葉と茎から抽出します。 ゼラニウムの精油は、茎と葉を水蒸気蒸留法で抽出して採取しています。 甘いバラのようなフローラルノートに、フレッシュなグリーンのハーバルさが混ざったような香りが特徴。
ゼラニウムの育て方
ゼラニウムの置き場所
基本的には、年間を通して日当たりと風通しのよい場所で育てましょう。
真夏は西日の当たらない場所が適しています。また、ゼラニウムは過湿を嫌いますので雨が当たる軒下などには置かないように気をつけましょう。
真夏に、葉の色が白っぽくなることがありますがこれは高温による生理障害です。
秋になれば自然に葉色が緑に戻り、回復するので心配はいりません。
夏は直射日光の当たらない涼しい半日陰へ置いて暑さによるダメージを最小限にする工夫を考えてみましょう。
必ずしも寒さに強くはありませんが気温が2°Cを下回らなければ戸外での冬越しも可能です。
ゼラニウムの水やり
もともとゼラニウムは熱帯アフリカなどの熱帯地域を原産としていることもありますので乾燥には比較的強いですが、過湿には弱いです。
そのため、ゼラニウムはできるだけ乾燥気味に育てることがコツです。
水を与えるときはたっぷりと。再び土が乾くまで水やりを控えるというメリハリをつけましょう。
ゼラニウムの切り戻し・植え替え
根詰まりしたゼラニウムは、それ以上根を生長させることができなくなり、次第に生育が衰え、葉が落ちてしまったり、花つきが悪くなったりといったことが起こります。
そこで、初夏の6月〜7月頃、もしくは夏が終わったあとの9月〜10月頃に、ゼラニウムの切り戻しと植え替えを行って、株をリフレッシュしておきましょう。
ゼラニウムの肥料
肥料は春~秋、10日に1回ほど液体肥料を与えます。真夏は株が弱っているので肥料はいったんストップします。また、年に1回~2回有機石灰や苦土石灰など、石灰質を株元に適量与えると元気がよく育ちます。
ゼラニウムの増やし方
ゼラニウムは、種と挿し木で増やすことができます。種は湿らせて密閉したビニール袋に入れて冷蔵庫で保管し、適期に出してまきましょう。
挿し木は、基本的に1年中行えますが、根が生えてから鉢上げするまでは暑すぎず寒すぎないのがちょうどいい環境のため、春や秋に行うのがおすすめです。
ゼラニウムの注意するべき病気や害虫
ゼラニウムは育てやすい草花ですが、高温多湿などの環境で育てると病気や害虫の被害にあうことがあります。
- 灰カビ病
やや温度が低い多湿時に発生します。花弁がつぼみ、茎葉などにかびが生え、繁殖力が強く被害部が腐る病気です。梅雨や雨が続いたときは特に注意が必要で、水を与えすぎないこと、風通しのよい場所に移動することで予防することができます。また、灰カビ病を発見した場合は、その部分をすぐに取り除き場所を変えてあげましょう。
- モザイク病
ウイルスが原因で、葉や花びらにモザイク状のまだら模様ができる病気です。アブラムシなどの虫が媒体となって感染し、植物本体や葉が縮小して弱くなります。
治療することができない病気なので、見つけ次第葉っぱや花びらを取り除きましょう。また、使用した道具、手、植物の根などを洗浄したり、薬剤を散布したりすることで予防することができます。 - ヨトウムシ
キャベツや白菜などアブラナ科や多くの植物をたちまち穴だらけに食い荒らします。昼間は株元に潜み、夜間に食害する特徴があります。
ヨトウムシは大きくなると殺虫剤による防除効果が低下するので、幼虫のうちに効く薬剤を散布し、予防することができます。被害にあってしまった場合は、幼虫を取り除き、殺虫剤を散布して退治しましょう。
まとめ
ゼラニウムは香りの強い種類なので虫除けに効果があると言われています。
また、他の植物を虫から守ってくれることもあります。
そんなゼラニウムをぜひお家のお庭に仲間入りしてみてはいかがでしょうか。
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