南国の雰囲気が感じられるユッカは葉先がシャープでまっすぐ上に伸びるなど、他の植物にはない特徴をたくさん持ち合わせている植物です。
また、ユッカは乾燥に強く、初心者でも育てやすい観葉植物として人気です。今回はユッカの育て方について、剪定や植え替えなどについて詳しくご紹介します。
ユッカとは
ユッカは北アメリカ大陸から中米に47種が自生しています。耐寒性のあるものが多く、多くは庭園材料として用いられます。
自生地では10m以上になりますが、中米などから輸入した「朴物」といわれる幹から新芽を出させた株が流通しています。象の脚のような幹に披針形で濃緑色の葉をつけます。
ほかのユッカのように葉の先端に鋭いとげがなく、スピンレス・ユッカとも呼ばれています。
ユッカ・ロストラタはアメリカ南部からメキシコ北部に自生し、高さ4~5mになります。直立した幹の先端に灰緑色の線状の葉が球状に茂り、葉の先端のとげも鋭くなく、株全体のスタイルのよさが人気です。
科名はリュウゼツラン科で分類される場合もあります。
ユッカの種類
- ユッカ・エレファンティペスバリエガタ
エレファンティペスはユッカの代表的な種類で、象の足のような太い幹とシャープな葉が特徴です。葉は成長してもあまり横に広がらないため、オフィスなどでも飾りやすく、スタイリッシュな雰囲気が楽しめます。 - ユッカ・ロストラータ
ロストラータはエレファンティペスとは対照的で、葉が放射状に広がるワイルドな雰囲気のユッカです。砂漠に生息しているため暑さや乾燥に強く、日陰でも枯れにくいので育てやすいです。 - ユッカ・グロリオサ
グロリオサは北アメリカに生息するユッカで、葉は細長く厚みがあり、別名「アツバキミガヨラン」とも呼ばれています。葉は長さ50~70cmほどまで成長し、剣のような見た目で放射状に成長するので庭に植えると存在感が抜群です。 - ユッカ・デスメティアーナ
デスメティアーナはユッカの中でもマニアに人気の種類ですが、流通数が少なくゆっくりと成長するので高額で取り引きされていることが多いです。
ユッカは寒さに弱い種類が多いですが、デスメティアーナは寒さに強いため、屋外でも関東周辺であれば冬越しできますよ。日陰の環境にも強いので室内向きの品種でもあります。 - ユッカ・フィラメントーサ
フィラメントーサは別名「糸蘭」とも呼ばれていて、葉がこすれると葉のふちがほどけて白い糸状の繊維がでるのが特徴のユッカです。
レアだからといって育てるのが難しいわけではなく、寒さ暑さに強く地植えもOKの品種です。
ユッカの育て方
ユッカの生育温度
ユッカの耐寒温度は5度で、寒さには弱いですが暑さには強いです。
ユッカは暖かい地域であれば、外でも冬を越せます。
しかし、基本的に日本の寒さには耐えられないため、冬は室内で育てます。
ユッカの置き場所
ユッカは日当たりのいい場所で乾燥気味に育てることがポイントです。
春から秋までは、屋外で育てても問題ありません。光をたくさん当てて育てると元気に育ちます。ユッカは耐陰性が弱いため、屋外に出せるときは出して育てることをおすすめします。
しかし、冬から春までは、室内で育ててください。ユッカは寒さに弱いため、室内で育てる必要があるからです。窓ガラス越しに光を取り込んであげれば、室内でも十分に育ちます。
エアコンの風が直接ユッカに当たってしまうと、枯れてしまう可能性があります。室内ではエアコンの風が当たらない場所に置くといいでしょう。
ユッカの水やり
ユッカの水やりは、土が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷり水を与えるのが基本です。地植えの場合は水やりはしないか、水やりを控え土が乾いてから水をやるようにします。
ユッカの肥料
肥料は5~9月の間、2ヶ月に1回程度、緩効性化成肥料を与えましょう。
ただし、冬は肥料を与えなくて良いでしょう。
ユッカが枯れる原因と抑えるべきPOINT3
- 炭疽病
- 直射日光
- 日当たりや風通しの悪さ
POINT1
ユッカは乾燥した環境を好む植物です。梅雨の時期は湿度が高くなるため、「炭疽病」に気をつけましょう。
炭そ病はカビが原因の病気で、湿度の高い季節に発生します。円形の病斑ができる特徴があり、病斑ができたところから葉を枯らして株を弱らせる病気です。
病斑を見つけたら、その葉をすぐに除去し、他の葉に伝染しないように薬剤散しましょう。
POINT2
真夏の日差しが一番強い時期に直射日光が長時間あたるとユッカは葉が黄色く変色し、枯れてしまいます。
真夏に直射日光が当たるような屋外に置くのは避けた方がいいでしょう。
暑くなる7、8月の間はなるべく直射日光ではなく、カーテン越しや窓越しに柔らかい日差しに当ててあげると枯れずにユッカを育てることができます。
POINT3
ユッカは湿気が嫌いです。水をあげた後に土が乾燥せず長時間湿っていると根腐れが起こり、やがてユッカ自体が枯れてしまいます。
日当たりや風通しが悪いところにユッカを置くことが根腐れの原因です。軽い根腐れであれば、傷んだ根をカットし乾燥させることで、また元気に育つようになります。
ユッカはなるべく日当たり・風通しの良い場所で管理することで根腐れを予防できます。根腐れが起こっても、早めに発見し、乾かすなど対処すれば問題ありません。
まとめ
葉が鋭く、幹が太いためインテリア映えするとして人気の「ユッカ」をご紹介しました。ユッカは存在感があり、お部屋の雰囲気がガラッと変わります。
ユッカは風水でも良いとされていて、仕事運や金運がアップするといわれています。そのため、開業祝いや新築のお祝いなどでユッカをプレゼントされている方も多いです。
ユッカは比較的育てやすいため、贈り物にぴったりです。皆様もご自身でユッカを育てたり、大切な方にプレゼントしてみてはいかがでしょうか。
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