人気の観葉植物の一つ、アガベという多肉植物をご存知でしょうか。
多肉植物らしいその見た目が魅力的でとても人気の高い植物です。
とても丈夫な植物なので、特徴を理解すれば、育て方も難しくなく誰でも元気に育てることが出来ます。アガベの特徴と、基本的な育て方や注意点についてご紹介しますので、ぜひご覧ください。
アガベとは
アガベは北アメリカ南部から中央アメリカ、西インド諸島、南アメリカ北部に221種が自生しています。
乾燥地に生育しているため、葉は放射状につき、多肉質で、多くは葉縁に鋭いとげがあります。観葉植物、多肉植物として栽培されますが、耐寒性のある種類も多く、関東地方以西では庭植えにして楽しめるものもあります。
多くは何年もかけて花をつける準備をし、ロゼットの中央から茎を伸ばして花を咲かせますが、開花すると株は枯れます。
メキシコ東部原産のアガベ・アッテヌアタはハツミドリと呼ばれて古くから栽培されてきました。また、最も一般的なアガベは、メキシコ原産のアオノリュウゼツランで、寒さに強く、暖地では戸外で存在感のある巨大な株に育ちます。
いずれもさまざまなパターンの斑入り品種が利用されています。
以前はマンフレダ属に分類されていた仲間は、葉の先端や縁にとげがなく、ほかのアガベほど多肉質ではありません。
アガベの種類
- アガベ・アッテヌアタ
メキシコ東部原産。ハツミドリと呼ばれる。草丈1m程度、葉の縁にとげはなく、葉色は灰緑色。長大な穂状に咲く花は雄大で見事。 - アガベ・アッテヌアタ ‘バリエガタ’
葉に乳白色や黄色の覆輪斑や中斑が入る品種。
- アオノリュウゼツラン
メキシコ原産。放射状につく葉は3〜4mにも広がる巨大種。耐寒性が強く暖地では戸外で育てることが多い。
アガベの育て方
アガベの生育温度
アガベは夏型の多肉植物で、気温15〜30度の時期にぐんぐん成長し、気温10度以下で休眠します。
品種によってはー10度などまで耐えられるので、地植えができるアガベもありますが、基本的には耐寒温度は5度ほどです。
アガベの置き場所
ちなみに、アガベはわりと直射日光にも強いですが、個体や品種によっては30度以上の真夏になると葉焼けする可能性があります。様子をみながら遮光するか、明るい日陰に移動させておくと安心です。
屋外に置くのが理想ですが、室内に置く場合は窓ガラス越しに置きましょう。
多くは低温に強く、一部の種類は戸外でも冬越しします。
アガベの水やり
アガベの水やりは、春から秋にかけて、表土が乾いてから鉢底から流れ出るまでたっぷりと与えるのが基本です。
30度以上が続く真夏はアガベも夏バテ気味になるので、水やり頻度を落としてあげましょう。
ちなみに、アガベは夜間に水分を吸収するので、日が落ちてきて涼しくなる夕方の時間帯に水やりするのがおすすめです。
一方、休眠期となる12月〜3月ごろの冬にかけては、1ヶ月に1回の頻度で水やりするか、思い切って断水すると、むしろ耐寒性が増して冬越ししやすくなります。
アガベの肥料
春から秋の生育期に緩効性肥料を2か月に1回施します。速効性の液体肥料を10日に1回施してもよいでしょう。
アガベの肥料は、効果がゆっくり長く続く緩効性肥料を、5〜7月の間に、規定量よりもやや少なめに与えます。もしくは植え替えをしたときに、効果が1年続くような緩効性肥料を適量土に混ぜておけばOKです。
ですが、あまりやりすぎると徒長の原因にもなるので要注意。
アガベが枯れる原因と抑えるべきPOINT3
- 環境の変化
- カイガラムシによる害虫
- 肥料のあげすぎによる肥料焼け
POINT1
アガベは冬の始めと終わりの環境の変化で枯れやすいので注意が必要です。
取り込むのが遅すぎたり、まだ寒いにもかかわらず早春に屋外へいきなり出すと、葉が白くスカスカになる、斑点ができる、葉が黄色・黒くなる、などの低温障害がおきるので注意してください。
このような低温障害がもし起きてしまったら、一旦元の環境に戻してあげて、症状が広がるようなら葉を取り除きましょう。
POINT2
カイガラムシが好む環境はアガベと同じで、乾燥を好み過湿を嫌います。その為、アガベなどの多肉植物は被害を受けやすい害虫です。
あまり動かず、名前の通り殻のような見た目で、一見虫のように見えませんがカイガラムシがつくと、液を吸い取られる吸汁という被害を受けます。
吸汁された場所は病原菌が入り込みやすくなり、様々な病気にかかる原因となります。
発見したら、他の葉につかないようにして取り除き、殺虫剤を噴きましょう。
POINT3
アガベのような多肉植物は、元々丈夫でもあり、あまり肥料を必要としない植物です。
肥料焼けを起こして根を痛めてしまうことがあるので、むしろ与え過ぎないように注意が必要です。
ただし真夏の気温が高い時期は、株が弱りがちになるので、肥料を与えるのも止めておきましょう。休眠時期の冬も、肥料は必要ありません。
まとめ
アガベの特徴と育て方についてのご紹介でした。
熱帯地方原産のアガベは暑さと乾燥に強く、寒さにも耐えられる丈夫な植物です。
日当たりを確保して、風通しを良くして加湿状態にならないように気をつければ、少ない手間で長く楽しめることが出来ます。病害虫の心配も少なく、日頃の手入れで十分防ぐことが出来ます。
多品種ですがそれぞれに違う魅力があるので、お気に入りを探すのも良いですし、種類の違うアガベを揃えても楽しめそうですね。
コメント