光沢のある濃緑色の葉をつける観葉植物シェフレラ。成長が早く丈夫なことから初心者でも育てやすく、みずみずしい姿は見ているだけで活力をもらえると人気が高い植物です。今回は、シェフレラの特徴と育て方について解説します。
シェフレラとは
シェフレラは世界の熱帯から温帯に約600種が自生し、低木から高木まで、さまざまな種類があります。高くなる種類では樹高が12mになるものもあります。
多くの種類は鉢植えで楽しめ、メジャーな観葉植物の一つです。ミニ観葉から大鉢仕立てなどで一年中楽しめます。
最も一般的な種類は、ヤドリフカノキの園芸品種ホンコンです。茎はまっすぐに伸び、葉は掌状葉で、小葉は光沢のある濃緑色で楕円形となります。また、いろいろなタイプの黄斑が入る園芸品種もあります。なお、この種は「カポック」「ホンコンカポック」の名前でも出回っていますが、カポックという名前の植物はパンヤ科のまったく別の植物で、葉が似ているために使われた誤称です。
シェフレラの種類とその特徴
- シェフレラ・ホンコン
ホンコンカポックの名でも販売される「シェフレラ・ホンコン」は、シェフレラの中でも最も定番の品種です。
シェフレラ・ホンコンは、なんと0℃まで耐えられる強い耐寒性を持っており、幹を編み上げた鉢植えや、盆栽のように仕立てたアジアンなものも販売されています。
オリエンタルな雰囲気があり、和風にもモダンテイストなお家にも馴染みやすいでしょう。
- シェフレラ・トリネッティ
シェフレラ・トリネッティの黄色い斑模様は美しく、見ごたえのある品種ですよ。
斑入りの葉を持つ観葉植物の中でも、シェフレラ・トリネッティはとても育てやすいです。
斑の色は黄色が多いのですが、中には白い斑が入っている葉もあります。ただし、白い斑模様のシェフレラ・トリネッティは流通数が少なく、大変希少です。
- シェフレラ・アンガスティフォリア
別名で「ベヌローサ」とも呼ばれる「シェフレラ・アンガスティフォリア」は、寒さに強いシェフレラの中でも、比較的寒さに弱い性質を持っています。シェフレラ・アンガスティフォリアは5℃までしか耐えられません。耐陰性には優れているため、室内で育てるインドアグリーン向きと言えるでしょう。細長い葉には光沢があり、笹の葉のように涼やかです。シェフレラ・アンガスティフォリアには、斑入りのものも出回っているので探してみてくださいね。
- シェフレラ・マルコ
「シェフレラ・マルコ」は、大ぶりの葉を持っていて、曲げ幹の鉢植えも高い人気があります。最近人気が急上昇している品種なので、店舗によっては品薄状態の場合もあるかもしれません。
シェフレラの育て方
シェフレラの生育温度
冬の寒い時期には室内に取り込んで暖かい環境に置いてあげてください。
シェフレラの置き場所
耐陰性が強い植物ですが、日陰に長期間置くと軟弱になるので、半日陰くらいの場所に置き、ときどき直射日光に当てるようにします。春から秋に戸外やベランダに置いた株は、東京以西なら冬でも戸外で冬越しするので、そのまま置いておいても大丈夫です。
シェフレラの水やり
シェフレラの水やりは、他の観葉植物同様に、土の表面が乾燥したらたっぷりの水をあげます。鉢底から溢れるくらい水やりを行った際には、受け皿に残った水はきちんと捨てて清潔に保ちましょう。室内での管理であれば、冬場でも生長するので、その時は生長期と同じように水やりを行っても構いません。もし、冬場に生長が止まったなと思ったら、水やりの頻度は減らしてください。
また、葉水をすることで乾燥から守ったり、アブラムシやハダニなどの害虫を予防する効果があるので毎日1回は葉水をすることをおすすめします。
シェフレラの植え替えや植え付け
シェフレラの植え付けは生長期の5月~7月の暖かい時期に行ってください。苗が小さく、根があまり出ていないもの、挿し木をしたものに関しては、常に土が湿っている状態を維持しましょう。割り箸を挿すなどして確認しながら水やりをしましょう。
また、シェフレラに限らず観葉植物は成長が早く、植え替えをしないでいると根で鉢がパンパンにつまり、根詰まりを起こしてしまうので年に1~2回は一回り大きな鉢に植替えが必要になってきます。
植え替えをしたシェフレラは根が張るまでは、挿し木同様に明るい日陰で管理するのが望ましく、植え付けや植え替えを行った時の冬越しは必ず部屋の温かい場所で管理をするようにしましょう。
まとめ
シェフレラは丈夫で、どんな環境でも比較的育ちやすい種類です。放射状に広がりを見せるツヤのある葉っぱや、大小さまざまなサイズがあることで、グリーン空間のインテリアとしても人気の高い観葉植物です。仕切りや目隠しとしても利用されている為どんな空間づくりにもマッチします。この機会に育ててみてはいかがでしょうか。
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